痔瘻根治へ向けて

20代前半うら若き乙女が肛門科へ通う話

〜プロローグ〜

事の発端は10歳の頃の切れ痔にあります。

当時野菜嫌いであった私は常に便秘。

しかし便秘家系であったためあまり問題にしておりませんでした。

 

しかし、5日出なかったある休日。

急な便意にトイレに駆け込み、5日ぶりのご対面に安堵しつつ流そうとした際、トイレットペーパーに血が付いているのに気付きました。

幼いながらに痔の認識はあったものの、まさか自分が痔であるなんて信じられなかったのです。

『拭きすぎで血が出てしまったのだろう。』

そのくらいの軽い気持ちで親にも伝えませんでした。

 

これを引き金に必ずと言っていいほど排便の度にうっすらとした血が確認できました。

また、その血液は歳を重ねるごとに濃くなっていき、それに比例するように排便の痛みは増加していくのです。

 

そんなこともありつつ、実家を出て寮暮らしになる高校生活。

これまた共用トイレで行きたくても、トイレで誰かと出くわしたくないという拗らせた羞恥心により便秘は加速。(この時同時に膀胱炎を患ったほど)

 

ある日風邪を引いて1人で寮で休んでいる時、チャンスとばかりに便意が近づきました。

しかし便秘であるため排便まで時間がかかります。

いざ、出てきたと感じてからが地獄でした。

痛みにより脳貧血が起き、冷や汗がダラダラと流れます。

便器を見てみると信じられないくらいの血、血、血。

痛みに歯を食いしばりながらトイレを後にしました。

 

そのあとは痛みどめを飲み、安静にしながらも『自分は痔である』という事実を受け入れられずも、肛門科がどういうものであるのか、病院に行かずして改善策はあるのかなどネットで調べたのを覚えています。

この時ちゃんと病院へ行っておけばよかったのですが、

 

・近くに肛門科がないこと

・実家の近くにあるものの女医でなかったこと

・保険証が家族で一緒になっているため病院に行ったのがバレるのが恥ずかしいと感じること

 

など今考えれば馬鹿馬鹿しいことを理由に就職するまで病院へは行きませんでした。